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議会の活動

委員会行政視察報告

平成20年度 環境上下水道委員会行政視察報告(1月28日〜30日)

1 参加委員

委員長 有田 敦   副委員長 入江幸江
委員  野村幹男、藤本義弘、山根幹夫、原田欣知、須藤杲一、伊藤 斉
        

2 視察月日

平成21年1月28日〜30日

3 視察先及び視察内容

京都府京都市 バイオマスに関する取り組みについて
大阪府大阪市 下水道事業における環境政策について
香川県丸亀市 環境保全への取り組みについて

4 視察目的

・バイオマス資源である廃食用植物油をバイオディーゼル燃料として再生し、京都市のごみ収集車や市バスの燃料として利活用するバイオマス資源の利活用推進と二酸化炭素排出量削減への取り組みについて調査するため。(京都府京都市)
・温室効果ガスの排出を抑制し、地球環境の保全に貢献するため、汚泥処理過程で発生する消化ガス(バイオガス)を燃料として活用した発電事業について調査するため。(大阪府大阪市)
・市内事業所が環境に配慮した事業活動に取り組むことを目指すため「環境にやさしい事業所」登録制度を設け、事業活動における環境負荷の低減などを推進する丸亀市の環境保全への取り組みについて調査するため。(香川県丸亀市)

5 視察概要

京都府京都市京都市行政視察「廃食用油燃料化施設」 「京都市廃食用油燃料化施設」
バイオマスに関する取り組みについて「バイオディーゼル燃料化事業」  

〔内容〕
 本事業は、一般家庭などから排出されるバイオマス資源である廃食用植物油を回収し、バイオディーゼル燃料として再生し、市のごみ収集車や市バスの燃料として利活用することにより、バイオマス資源の利活用推進と同時に二酸化炭素排出量削減の取り組みです。
 京都市では、地球温暖化防止京都会議の開催に先立ち、平成9年から廃食用油から精製した環境負荷の小さいバイオディーゼル燃料をごみ収集車220台に利用するとともに、平成12年からは一部の市バス約80台の燃料(20%混合)としての使用を開始し、年間約150万リットルのバイオディーゼル燃料を使用することにより、同量の軽油の使用により発生する年間推定約4千トンの二酸化炭素排出を削減しました。一方、平成9年からは家庭系の廃食用油のモデル回収を開始し、順次回収拠点を拡大してきており、市内約1200箇所の拠点において年間約16万リットルを回収し、バイオディーゼル燃料の原料として再生利用しています。また、学識経験者等による独自の技術検討会を設置し、燃料品質規格(京都スタンダード)の策定に取り組まれました。
 現在、一般家庭系の回収と食堂等事業系の買い取りを合わせて年間161万リットルの廃食用油を再資源化しています。
  京都市では、地球温暖化の防止と持続可能な循環型社会の構築に向けて、二酸化炭素中心のリサイクル、カーボンニュートラルという考え方に基づき、市民・事業者及び行政の連携の取り組みを推進しています。具体的な循環サイクル事業として、家庭から排出される廃食用油を回収しディーゼル燃料として活用する取り組みは、市民のボランティアによる従来の取り組みに加え、使用済みてんぷら油回収事業助成金制度を創設し、平成20年度は市内各学区に1300箇所の家庭系廃食用油の回収拠点設置と約17万リットルの廃食用油の回収を見込まれているとのことでした。
〔所感〕
 地球温暖化防止、循環型社会の構築が求められている今日、資源・エネルギーをできる限り回収し、有効に活用する京都市の取り組みは、国際会議開催を契機とした先導的な取り組みです。特に、注目すべき点は、市民、バイオディーゼル燃料で走る京都市ごみ収集車事業者、行政が一体となって取り組まれていることであり、家庭系廃食用油の回収方法(学区単位の市民ボランティアによる回収)は、地域コミュニティの活性化と循環型社会形成の市民意識の高揚にも役立っています。
  今後、山口市においても、京都市の協働の手法は参考とすべき点であり、市民、事業者、行政の連携のもとで、環境の保全・創造に向けた取り組みを促進すべきと考えます。山口市における廃食用油バイオディーゼル燃料化施設の現状は、燃料の品質規格や規模的に京都市の燃料化施設とは大きな差異がありますが、今後の技術開発や新エネルギー政策などの動向を注視しつつ、ペットボトル等での回収方法などを検討し、市民、事業者、行政が一体となって地球温暖化防止に向け、廃食用油バイオディーゼル燃料の利活用など温室効果ガスの削減に積極的に取り組む必要があると考えます。



大阪府大阪市「津守下水処理場」 
下水道事業における環境政策について「消化ガス発電 PFI事業」 

〔内容〕
 大阪市では、温室効果ガスの排出を抑制し、地球環境の保全に貢献するため、津守下水処理場の汚泥処理過程で発生する消化ガス(バイオガス)を燃料として活用した発電事業を実施しています。
 本事業は、処理場の汚泥処理過程で発生する消化ガスを発電設備の燃料として活用し、処理場で消費する一部の電力と消化槽の加温に必要な熱量を処理場へ供給するコージェネレーションシステムを整備して、施設の維持・管理運営を行っています。
 発電設備の建設、運営は、下水処理場における電力等のエネルギーコストの削減と消化ガスの有効利用による環境負荷の軽減を目的とし、民間の資金力、技術力等を活用するPFI手法で整備されました。
大阪市行政視察「消化ガス発電施設」  平成17年10月に、事業の優先交渉権者をエコパワージャパングループ(代表:関西電力株式会社)に決定、平成18年4月に事業契約を締結し、平成19年9月より事業の運営を開始しています。
 施設が下水道処理施設として整備されることから、施設は公共所有とし、市が事業者に対して施設維持管理委託料を支払う方法(20年間)で建設資金及び運営資金をまかなうこととし、初期投資を抑制しました。
  事業効果として、発電と同時に排熱も有効利用するコージェネレーションシステムにより、下水処理場で必要な電力を確保するなど20年間で約17億円のエネルギーコストの削減と未利用エネルギーである消化ガスの有効利用による購入電力量及び消化槽加温の補助燃料削減により年間約4,200トンの二酸化炭素の削減を見込んでいるということです。
〔所感〕
下水汚泥のエネルギー利用として大阪市の消化ガス発電は、温室効果ガスの排出抑制に効果のある利用方法です。また、民間の資金力、技術力等を活用するPFI手法は、今後の民間と行政の協働事業として新しい発想や技術、より高度な技術を必要とする施設について有効な手法であると考えます。
 山口市においては、汚泥をセメント原料や有機肥料として利活用していますが、人口規模等による汚泥発生量や施設規模など、新たな施設整備については、費用対効果から困難な面もあります。今後、小規模でもコスト的に成立する技術あるいはシステムの開発が進めば、検討の余地もあると考えます。また、未利用エネルギー活用の観点から山口市の地域特性を考慮し、発電燃料として汚泥発生量を補完する間伐材などの木質バイオマス・森林資源を活用した取り組みも考えられます。
 下水道事業は、水環境の改善を図りつつ、より一層の省エネルギーや新エネルギーの活用による温室効果ガスの削減に努め、地球環境の改善にも積極的な事業運営を行うことが重要であると考えます。



香川県丸亀市「丸亀市役所」
丸亀市行政視察環境保全への取り組みについて「環境にやさしい事業所登録制度」

〔内容〕
 丸亀市では、事業活動において環境負荷を低減し、環境に配慮した取り組みを推進することが求められていることから、ISO14001の認証取得に準じた独自の制度を考え、より多くの事業所が登録し取り組みが行えるよう「環境にやさしい事業所登録制度」を平成14年度から開始しました。
  制度の内容は、市内の事業所を対象に、環境負荷の低減、清掃活動や緑化活動など、自らの取り組みを自主的に定め、市に登録し、実践するものであり、「環境にやさしい事業所」は、具体的な目標数値を設定し、率先して環境負荷の低減に努める「エコ・リーダーまるがめ」と身近なことから環境保全に取り組む「エコ・ハートまるがめ」の2種類があります。
  平成11年度に策定された環境基本計画で「エコショップ制度」の導入を検討することとし、先進的に取り組まれていた大分県の制度(エコおおいた推進事業所登録事業)を参考に制度を構築されました。
  登録事業所数は、平成21年1月28日現在で「エコ・リーダーまるがめ」が22事業所、「エコ・ハートまるがめ」は118事業所となっており、平成19年度の取組状況は、「エコ・リーダーまるがめ」では、8割を超える設定目標について達成率が80%、「エコ・ハートまるがめ」についても9割を超える取組目標が60%以上実践できているという結果となっており、登録事業所の環境意識の向上に一定の成果は上がっています。
  本年度は登録事業所について、入札制度での優遇措置(評価点の加点)を設け登録事業所が増加しましたが、登録だけでなく取り組みを継続できるような仕組みの検討が今後の検討課題であり、合併後の旧町地区での普及、表彰制度の導入、事業所間連携など新たな展開も検討するとのことでした。
〔所感〕
 丸亀市は、市内事業者の自主的かつ積極的な環境保全に係る取り組みや活動を広げていくことを目的として制度を創設し、事業活動において環境負荷を低減し、環境に配慮した取り組みを推進しています。
 山口市においても、事業者が地域社会の一員として自らの事業活動における環境保全の理念とルールをもち、事業活動において積極的に環境に配慮し、環境負荷を可能な限り少なくするような自主的な取り組みを推進する必要があると考えます。
 丸亀市の制度は、コストをかけずに普及ツールや登録事業所に対するメリットなどを工夫し、登録事業所を増やし、事業所内での環境意識の向上とコスト削減に効果をあげています。この制度は、事業所をリーダーとし、市がきっかけづくりとその後のサポートを行うことで、市民が環境保全活動に対する関心を高め、理解を深める機会を創出しています。
 山口市においても、環境保全の取り組みとして多少のインセンティブを付与した事業所に対する仕組みづくりは、事業所内での環境意識の向上と市民への意識啓発についての効果は大きいと思われます。

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