トップページ
トップページ議会の活動委員会行政視察報告>平成22年度 議会運営委員会行政視察報告
議会の活動

委員会行政視察報告

平成22年度 議会運営委員会行政視察報告(1月25日〜1月27日)

1 視察参加者

委員長 小林訓二   副委員長 伊藤 斉
委員  浅原利夫、俵田祐児、田中 勇、原 真也、有田 敦、佐田誠二
副議長 原ひろ子   

2 視察月日

平成23年1月25日(火)〜1月27日(木)

3 視察先及び視察内容

東京都小金井市  議会運営と議会活性化の取り組みについて
長野県千曲市   議員提案による政策条例策定について
埼玉県所沢市   議会運営と議会活性化の取り組みについて

4 視察目的

・議会運営と議会活性化の取り組みについて調査するため。(東京都小金井市、 埼玉県所沢市)
・議員提案による政策条例策定について調査するため。(長野県千曲市)

5 視察概要

○東京都小金井市  
〔内容〕
・小金井市議会では、平成13年の議会運営委員会の視察をきっかけに議会改革の機運が高まり、各会派から現状・課題・改善点を出してもらう形で協議を重ねられ、平成14年から継続して議会改革に取り組まれています。
・主な改革の内容として、日曜議会の開催、施政方針に対する質疑、会派持ち時間制による代表質問、請願と同様な形での陳情審査、政策条例の策定等に取り組まれています。
・質問については、従前は一括質問・一括答弁で行っていたが、傍聴者から「非効率・わかりにくい」との声があり、一問一答方式を導入されています。ただ、小金井市議会では、一問一答でなければいけないというルールではなく、一問一答でもよいというルールで行っているため、一括質問で行う議員もいれば、一問一答で行う議員もいるということです。
・一般質問の1人当たり持ち時間は60分で、議員24人中20人以上が登壇し、ほとんどの議員が60分質問をするため、4日間日程を取られています。
・日曜議会については毎年1回、施政方針に対する質疑という形で会派持ち時間制による質問を実施しており、基本は1会派につき10分+1人増えるごとに10分の持ち時間、1人で時間を使ってもよいし、複数の議員が登壇してもよいという方法で行われています。
小金井市行政視察風景 ・平成16年2月に初めて日曜議会を実施した際の傍聴者は延べ80人。平成17年は延べ70人。それ以降の傍聴者の平均は35人程度。全国的には傍聴者減少、インターネット中継等の普及により日曜議会を取りやめるところも多いようですが小金井市議会では現在も継続して行われています。ただし、人件費等もかかることから現在見直しを行われています。
・請願・陳情の審査についてはすべて委員会に付託して行われていますが、年100件を超える陳情が出ており、希望があれば委員会で15分間補足説明してもらう場を設けています。
・小金井市は地下水が豊かであることもあり、政策条例として議員提案による地下水に係る条例(小金井市の地下水及び湧水を保全する条例)を提案し、最終的には全会一致で制定されています。
・議会基本条例については現在検討中とのことですが、積極的賛成、消極的賛成のさまざまな意見があるとのことで、24人の議員が一致して議会基本条例が策定できるよう議会運営委員会の中で協議を進められています。
・市議会だよりについては、字が小さくて見にくいとの市民の声があったことから、一行の文字数、行数、段数の見直し、写真を大きくするなどを行い、以前の市議会だよりと比較して、文字数を75%程度に抑えられています。
・限られた予算の中で議会の新しいPRの方法を研究していくこととされています。    

   

〔所感〕
 
請願・陳情の扱いに差はなく積極的に意見聴取を行っていること、日曜議会の開催などの根底にある考え方として、小金井市議会は「いつも市民に門戸を開いている」と感じました。またこのような考え方は本市においても重要なことだと感じました。
  市議会が発行している「知ってみよう!行ってみよう!小金井市議会ハンドブック」は、市民目線でわかりやすく議会のことが解説してあり、市議会への関心を深めてもらい、傍聴を促すという観点から、本議会においても参考になるものだと感じました。

○長野県千曲市  
〔内容〕
千曲市行政視察風景・千曲市では、一部会派で平成20年に福岡県八女市の「食料・農業・農村基本条例」を視察したことをきっかけに、会派による食料・農業・農村基本条例(政策条例)の研究が始まり、そこから他会派へ条例制定を呼びかけ、全ての会派の代表者と希望者から構成する賛同者代表会議という形で条例の検討が進められました。
・条例の検討に当たっては、執行部への聞き取り、農業委員会・農業関係団体との懇談、パブリックコメント等を経て、最終的には平成21年12月定例会において全会一致により「千曲市食料・農業・農村基本条例」を可決されました。
・議員提案における議会としての姿勢としては、@誰でも提案できるが、提案については各議員の一定の理解を必要とする、A策定過程ではパブリックコメントや懇談会を行う、B議論が煮詰まるまで時間をかける、C市長部局と事前に総合的な調整を行う、D条例制定は全会一致が望ましい、を基本に取り組まれています。
・条例策定にいたるきっかけとしては、@旧農業基本法に基づく農業振興条例の改正の必要があったこと、A少子高齢化の進行、耕作放棄地の増加など農業が厳しい環境におかれていること、Bイノシシの被害が増えてきたこと、C会派で食料・農業・農村基本条例を視察したこと、が挙げられています。
・議会独自で食料・農業・農村基本条例に係る広報紙を発行。市民へのPRに努められています。
・平成15年9月の合併後、「千曲市食料・農業・農村基本条例」のほか、「千曲市美しいまちづくり景観条例」「千曲市まちづくり基本条例」を議員提案による政策条例として制定されています。
・千曲市食料・農業・農村基本条例制定後の新たな政策条例策定の動きとしては、女性議員2名が男女共同参画条例制定に向けた活動を開始し、市長部局と協議、調整を進め、現在条例の骨子案について検討中とのことです。
・議会改革の取り組みとしては、議員定数、市民と議会のあり方(議会報告会)、各議員の賛否の公開、請願者からの意見聴取、議員間討議について検討を始められています。
・議会と市長との情報・意見交換を目的とする(仮称)二輪の会を今年度から開催しており、定期的に議会と市長との間で情報交換を行われています。

〔所感〕 
 条例案の検討から制定までの経過を聞く中で、議員は政策立案能力を持つことが求められており、今後、議員提案による政策条例が必要であると改めて感じました。
 政策条例の策定に当たり、全議員の賛同を得てあせらず時間をかけて議員間の議論を煮詰め、またパブリックコメントや懇談会を行ったりするなどの制定までの流れが参考になりました。
 「議員が政策条例を提案する場合は、執行部内に緊張感が生まれる」、また「議員が提案するからこそ、その条例の実効性に対するチェックが真剣になり、チェック機能が活性化する」という言葉は印象に残りました。また政策条例の策定に当たっては、熱意と共感(仲間)が必要であると感じました。
  条例制定までの間、市長部局との総合的な調整を図る中で、議会と執行部との橋渡し役として議会事務局が果たす役割は大きいと感じました。

○埼玉県所沢市  
〔内容〕  
・所沢市議会では、議会基本条例を議会改革の重要事項と位置付け、平成20年に議会基本条例制定に関する特別委員会を設置し、特別委員会での議論、パブリックコメント、公聴会、ミニシンポジウムの開催などを経て、平成21年3月に所沢市議会基本条例を制定されました。
・議会基本条例の制定を機に、議会報告会、一問一答方式、文書質問、自由討議の制度化、事務事業評価の公表など、さまざまな議会改革を実践されています。
・議会基本条例の前文において「(法令に)できると書いてないことはできない」ではなく「できないと書いてないことはできる」というマインドを明記し、これを基本スタンスとして議会改革の取り組みに取り組まれています。
・一問一答方式については議会基本条例に基づき、@一括質問・一括答弁、A初回一括質問・2回目以降一問一答、B最初から一問一答、の3つの方式から選択することとなっています。
・議会基本条例に基づき、「議会審議における論点情報の形成」として、政策等の提案に至った経緯や理由、財源などについて「事業概要調書」という形で執行部に提出を求めています。
・議会報告会については、議会だよりに基づいて定例会の概要について常任委員会ごとに議員から説明し、それに対する質疑を受けるという形で進められている。
・議会報告会においては、議決責任を自覚するという意味で、議案に対する自分の賛否に関わらず、説明することになっています。
・議会報告会に係る要綱を定め、さらに細かい部分については議会運営委員会で協議して報告会を実施しているが、実施に当たっては「会派を越えて議員でやる」ということを念頭に調整を行われています。所沢市行政視察風景
・委員会での自由討議については、委員からの発議に基づき、委員長が委員に諮った上で、執行部、傍聴人もいる状態で行われています。
・地方自治法第100条の2の規定による学識経験者による調査として廣瀬克哉法政大学教授に議会基本条例の制定についての調査報告書を作成してもらうとともに、改革についての評価・助言を受けています。
・議会改革評価報告書を年に1回作成しており、議会基本条例に規定している項目について、それぞれ改革の進捗状況、実績、達成度、方向性等として自己評価を行われています。
・閉会中の文書質問については、閉会中に常任委員会を開催し、委員会において全会一致が得られれば、当該常任委員会の所管事項について文書質問ができることとされています。

〔所感〕
 本市においては、現在議会基本条例の課題について調査研究を進めているところですが、所沢市議会では既に自由討議、文書質問、議会報告会など、議会基本条例に基づくさまざまな具体的改革に取り組まれており、大変参考になりました。
 また、法令解釈において「できると書いてないことはできない」ではなく、「できないと書いてないことはできる」という考えに立って議会改革に取り組まれていることが、議会活性化につながっているのではないかと感じました。
 行政視察の説明は議会事務局対応となることが多い中で、今回は議会基本条例制定時の特別委員会の正副委員長であった桑畠議員、荻野議員から御説明をいただきましたが、「会派を越えて議員でやる」という姿勢には感銘を受けました。


〔統括的所感〕

 このたびは議会運営と議会活性化の取り組み、議員提案による政策条例策定について視察を行いましたが、3市の視察を通して、これからの議会改革は議員の熱意と資質向上、さらには事務局との信頼関係が重要であると感じました。
  また、今後の議会改革においては、現在の議会基本条例を具体的にどのように運用し、改革を実行するかが重要であるとともに、全議員の共通理解が必要になると感じました。

<<一覧へ戻る

▲ページ上部へ戻る
山口市議会事務局 〒753-8650 山口県山口市亀山町2番1号
電話:083-934-2854 FAX:083-934-2658
gikai@city.yamaguchi.lg.jp
Copyright(C)2007 Yamaguchi City.All rights reserved.