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議会の活動

委員会行政視察報告

平成22年度 環境上下水道委員会行政視察報告(11月16日〜18日)

1 参加委員

委員長 原田欣知   副委員長 原 真也
委員   浅原利夫、野村幹男、藤本義弘、伊藤 斉、平田 悟、佐田誠二

2 視察月日

平成22年11月16日〜18日

3 視察先及び視察内容

富山県富山市   「環境モデル都市」の取り組みについて
長野県長野市   下水道事業の概要について
大阪府池田市   ESCO(Energy Service Company)事業の取り組みについて
             エコミュージアムの概要(現地視察含む)について

4 視察目的

【富山市】
・環境モデル都市の指定を受け、低炭素社会への転換に向けた先進的な取り組みを進めている。富山市は、市域面積が広く、豊かな自然資源を有する一方、人口密度が低いといった本市と同様の課題を持つことから、本市の今後の環境施策のあり方を探る上で同市の状況を調査することを目的とする。
【長野市】
・市域面積が広く、多様な種別を組み合わせた下水対策を進めている。また、施設の安全対策や経営の効率化を進める一方で、合併にあわせ下水道使用料の統一を行なっており、本市の今後の下水道事業のあり方を探る上で同市の状況を調査することを目的とする。
【池田市】
・「地域省エネルギービジョン」に基づき、一般財源を用いずに環境に配慮した施設改修を行なうことのできるESCO事業を大阪府・池田市合同庁舎に導入し、実績をあげている。また、3R(リデュース、リユース、リサイクル)の推進拠点としてのエコミュージアムを設置し、市民も含めた総合的な省エネルギー対策を進めており、本市の今後の環境施策のあり方を探る上で同市の状況を調査することを目的とする。

5 視察概要

富山県富山市 「環境モデル都市」の取り組みについて
〔内容〕
 富山市は、市域面積が約1,242kuと広く、人口集中地区の人口密度が全国の県庁所在都市で最も低い都市構造となっています。 こうしたことから、自家用車の依存度が高く、家庭、運輸部門を中心に二酸化炭素排出量の伸びが全国平均に比べ高くなっていま富山市す。
 こうした中、公共交通を軸としたコンパクトなまちづくりに取り組む二酸化炭素削減計画が評価され、平成20年7月に環境モデル都市の認定を受けたところです。そのアクションプランである、「富山市環境モデル都市行動計画」に基づき、公共交通の活性化の推進、中心市街地や公共交通沿線への機能集積の推進、コンパクトなまちづくりと一体となったエコライフの推進、コンパクトなまちづくりと一体となったエコ企業活動の推進の4つの柱により、公共交通の整備とそれに連携した自転車の共同利用システム、地球温暖化防止行動に取り組む「チーム富山市」推進事業、住宅用省エネ設備の導入支援、さらにはエコタウン産業団地の整備(すでに全区画売却済み)等、富山型低炭素都市の実現に向け、市民と企業、行政が一体となった取り組みを進められています。
 自転車の共同利用システムについては、ハード面を市が整備し、運営を民間が行なっていることが特徴で、150回/日程度の利用がある反面、登録されていない人(例えば旅行者)の利用ができないことが課題としてあげられています。

〔所感〕
 人口集中地区の人口密度が低く、世帯あたりの自家用車保有台数全国第2位と本市に似た状況にあることから、公共交通を活用したコンパクトシティの取り組みは大変参考になりました。特に公共交通と連携して、市内15カ所に合計150台の自転車を配置し、30分以内であれば何度でも無料で利用(事前登録と基本料金の支払いが必要)できる自転車の共同利用システムは、環境(二酸化炭素)対策と中心市街地の活性化をリンクさせる施策であり、同様の課題をもつ本市にとっても大いに参考になる取り組みであると感じました。
 その他の取り組みのうち、太陽光発電システムの設置に対する補助にあわせ太陽光発電システムによって生じた余剰電力の売電に対する補助も行なっていることや森林組合等との連携によるバイオマス資源の木質ペレット化、さらには、天然ガス自動車や電気自動車といったクリーンエネルギー車の導入については、本市においても参考になるものと考えます。
 特に余剰電力の売電に対する補助は、電気の使用を控えるほど収入が増えることから、市民の省エネ行動への動機付けとなっているようであり、本市においても太陽光発電システム設置に対する補助を補うものとして、検討の余地があるものと感じました。
  また、市民・企業等が独自の目標をたて、チームを結成し地球温暖化防止行動に取り組む「チーム富山市」推進事業は、平成22年10月末現在で315チーム、18,772人の登録があり、市民の意識を高め、行動を促すものとして非常に意義のある事業であると感じました。特に活動状況報告等を行なうチーム富山市フェアの開催等により、登録をしていない市民への啓発に結び付けていることは、「チーム富山市」推進事業をより効果的なものとしている戦略性を感じました。
 本市においても、「山口市地球温暖化対策地域協議会(「温暖化 とめるっちゃネットワーク やまぐち」)」を設置し、市民、企業と一体となった取り組みを進めていますが、市民、企業等のもつ特徴を活かし、主体的な取り組みを促していける点で「チーム富山市」推進事業のような事業も検討の余地があるものと感じました。
 これら富山市の環境施策を支えているものは、市長以下職員の意識の高さであり、庁内に設置した「コンパクトなまちづくりによるCO2削減推進本部」を中心に全庁的な連携体制が構築され、市長のリーダーシップにより強力に事業を進められていることにあると感じました。 

長野県長野市 下水道事業の概要について  
〔内容〕
  長野市長野市は、広い市域面積において、公共下水道(昭和28年から整備開始、単独公共下水道、流域関連公共下水道、特定環境保全公共下水道を実施)、農業集落排水事業(平成6年から供用開始)、合併処理浄化槽事業(浄化槽市町村整備推進事業により行政が浄化槽を設置管理するもの(市町村より汚水処理を進められています。平成21年度の行政人口約38万5千人に対し、汚水処理人口普及率は89.4%となっており、平成24年度末までに95%、平成29年度末までに100%の普及を目標とされています。
 また、平成17年と平成22年の市町村合併に伴い、それまで事業種別ごとに異なっていた下水道の使用料金が長野地区の公共下水道の料金に統一されています。それにより下水道の使用料金が増える地区もありましたが、時期をあわせ、水道料金の統一も行なっており、水道と下水道をあわせた使用料金は、ほとんどの地区で値下げとなったことから、市民への負担増にはならなかったようです。一方で、平成21年度下水道企業会計決算の状況では、一般会計からの繰入額は52億円、収益的収支決算の繰り入れ基準額を超えた赤字補填額は8億円程度となっています。  

〔所感〕
 長野市の下水道事業において特記すべき点は、長野市が設置し、使用者から料金等を徴収する市設置型の合併処理浄化槽事業と料金負担の公平性を保つために、平成の合併を機に下水道使用料金を一元化されたことにあります。
 市設置型の合併処理浄化槽事業については、法定検査受検率が28.9%と低い個人設置型の浄化槽による公共用水域の水質悪化を防止することや他の下水道事業との設置費用の差から生じる不公平感を解消するために取り組まれているとのことでした。
 既に設置されている個人設置型の浄化槽についても、市の管理へ移行することが可能となっており、個別処理を行なうこととした地域の多い本市においても水質管理の面から大いに参考になる事業であると感じました。
 下水道使用料の一元化については、それにより長野市の負担が約11億円増えており、本市において政策的に料金を統一しようとする場合は、市民が享受するサービスの公平感の確保と一般会計の財政負担が増えることの課題についての十分な検証が必要であると感じました。 


大阪府池田市 ESCO事業の取り組みについて
           エコミュージアムの概要(現地視察含む)について  
〔内容〕
 池田市は、面積約22ku、人口約10万4千人の、大阪都心より約15kmに位置する文教・住宅都市です。市内に大阪国際空港を擁するほか、産業総合技術研究所関西センターやダイハツ本社工場、リコー電子技術開発センターが立地するなど産業都市としての側面ももっています。
  池田市省エネルギー対策における本格的な取り組みは、平成13年度に策定された池田市環境基本計画において、2010年までの3重点テーマの一つとして省エネ10%削減目標が定められたことにはじまります。同年、それを具現化するための池田市地域省エネルギービジョンが策定され、この中で、公共施設への太陽光パネルの設置やBDF燃料の阪急バスへの導入、地域通貨「ikeco」の運用、池田市立3R推進センター(エコミュージアム)の運営等といった事業とともに、地域省エネルギービジョンFS事業化調査の結果を踏まえ、民生業務部門(市域使用エネルギー量の18%)のほぼ3割を占める公共施設の省エネを、民間の資金と優れた省エネノウハウを活用して進めるESCO事業が位置づけられました。
 この度の視察対象である池田・府市合同庁舎におけるESCO事業については、市の初期投資がほとんどない一方で、事業開始後3年目にあたる平成18年度の光熱水費の削減額が約15,733千円、エネルギー消費量の省エネ率が30.6%といった効果を生み出しています。
 池田市立3R推進センター(エコミュージアム)は、特定非営利活動法人いけだエコスタッフにより運営されており、リユースショップの運営や廃油の回収、エコポイント事業、さらには各種環境関連講座の開催等を行なっているほか、卓球台を設置することで世代を超えた交流の場となっており、平成21年7月の開館以来、月平均約2,700人の市民が訪れています。 

〔所感〕
 山口市環境基本計画の中にも位置づけのあるESCO事業については、年間約1千5百万円の光熱水費が削減されているとのことで、その実効性について確認ができました。初期費用も不要で、民間活力を活用した省エネが可能となることから、本市においても庁舎等への導入について検討の余地があるものと感じました。
 しかしながら、検討の際は、利益率、すなわち省エネの検証をどの様に数値で表していくのかについて細かく設定し、事業者との間で共有しておく必要があると感じました。また、本市の既存施設改修のタイミングやESCO事業としての採算性(施設規模等)の観点から考えると、取り組み時期については、長期的な視点が必要であると感じました。
 その他の取り組み事業のうち、関西電力と池田市の連携によるエコキュート設置者に対する補助事業(NEDOの事業で平成19年度で終了)やBDFの阪急バスへの使用、公用車のカーシェアリング実証実験事業については、本市においても参考になるものと考えます。
 エコミュージアムについては、商店街の中に位置するという立地条件のよさもあるが、てんぷら油の回収や身近な生活用品の販売が主であること、また、卓球台を設置することでより広い年齢層を呼び込む仕掛けが考えられていること等から、市民の交流の場として非常に有効に活用されていると感じました。
 さらに、環境に配慮した行動でポイントを貯めると商店街で使用できるお買い物券と交換できるエコポイント制度は、市民の環境保全活動を促進する効果と商店街の活性化効果の相乗効果を生み出すものとして非常に有効な事業であると感じました。

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