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議会の活動

委員会行政視察報告

平成22年度 教育民生委員会行政視察報告(11月9日〜11日)

1 参加委員

委員長 入江幸江  副委員長 俵田祐児
委員  坂井芳浩、有田 敦、泉 裕樹、原ひろ子、河合喜代、上田好寿

2 視察月日

平成22年11月9日〜11日

3 視察先及び視察内容

石川県金沢市 協働のまちづくりについて
協働をすすめるルールブック、金沢市における学生のまちの推進に関する条例
千葉県松戸市 公立保育所の民営化について
神奈川県横浜市 児童支援体制強化事業、横浜版学習指導要領について

4 視察目的

・本市で実施されている協働のまちづくりについて、その進め方や個性を生かしたまちづくりにおける先進地の状況を調査するため。(金沢市)
・「山口市の公立保育園民営化に関する提言」について、段階的に民営化を進めている先進地を調査するため。(松戸市)
・本市で実施されている補助教員等について、配置の手法や連携のあり方における先進地を調査するため。(横浜市)

5 視察概要

石川県金沢市「かなざわ協働をすすめるルールブック」 協働のまちづくりについて
協働をすすめるルールブック、金沢市における学生のまちの推進に関する条例  

〔内容〕
協働をすすめるルールブックについて
 金沢市のコミュニティーの特色として、善隣思想(助け合いの心で近隣の人々と心を通わせ支え合い、お互いに善き隣人を作っていくという考え方)が素地となっています。しかし、近年は核家族化や高齢化によりコミュニティーが弱体化、そこで、地域主権を目指した市民と行政の補完性に基づく協働のまちづくりに取り組むこととなりました。     
 平成17年4月金沢市における市民参加及び協働の推進に関する条例を制定し、平成18年3月自主的・自発的な市民参加と協働による市政を推進するための組織として、協働をすすめる市民会議を設置しました。
 協働をすすめる市民会議は、審議会方式ではなく会議参加者が主体となるワークショップ形式で行われましたが、この中で「協働」という考え方が市民に十分理解できていないことなどが論議されたため、平成19年度に「協働をすすめるルールブック」を作成しました。「協働をすすめるルールブック」は市民の意見を元に市民目線で作成しているため、非常に分かりやすくだれもが読みやすいのが特徴です。
金沢市における学生のまちの推進に関する条例について
金沢市での視察  金沢市では、現在18高等教育機関と29専門学校が存在し、約3万5,000人の学生が生活しています。まさに学都と呼べる街ではありますが、諸大学の郊外への移転とともに学生の姿が消えていったという状況です。
 そこで、金沢市は、まちなかに学生たちの姿を取り戻したいとの強い思いから、学生と市民、学生とまちとの関わりを深め、にぎわいと活力が創出されるまちを目指したいとし、平成22年4月「学生のまちの推進に関する条例」を全国で初めて施行しました。
  具体的には、学生の行動力や発想力をまちづくりに生かそうと、年間5,000万円余りの予算を計上しています。これにより学生が幾つかのボランティアグループを結成し、学生が中心となって「まちなかキャンパス事業」や「まちなか学生交流街」を展開したり、地域に対してのボランティア事業として「雪かき」など行っています。また、イベント時には、中心市街地へのバスの無料券を学生に配布するなど、まちなかへの移動も市が助成しています。

〔所感〕
 本市では、「協働」について市民の理解がまだ十分でないことから、今後広報媒体等も上手に活用し、幅広い市民の理解に向けての取り組みが必要ではないかと考えます。それにより理解から参加、そして「協働」へ変わっていくと考えます。また、金沢市では、市民の自主的な発想や取り組みを奨励するというところに力点が置かれており、コミュニティーを取り戻す手立てをさまざまに模索しているところは、参考になりました。
 金沢市における学生のまちの推進に関する条例については、学生を巻き込み、学生の行動力や発想力をまちづくりに生かそうという考え方は、まちづくりを進めるうえで本市でも参考になると考えます。
   


○千葉県松戸市 公立保育所の民営化について  
松戸市での視察 〔内容〕
 松戸市では、行財政改革計画において、公立保育園31園のうち平成19年度までに3カ所を民営化しました。その後、第3次実施計画において平成22年度までにさらに2カ所の民営化を進めてきました。
 実施の方法としては、1年前から民営化の提案をし、児童、保護者への周知を図っています。また、保護者との対話を重視するため、いきなり完全委託をせず、まずは委託として運営を任せ、その中で充分な理解が得られてから移管するという2段階の方法を採用しています。さらに、民間委託に移行する際や完全民営化に移行する際には、保護者へのアンケートを実施しているほか、移行前から民間の保育士との交流を行いながら児童の心理的負担の軽減にも努めています。委託先の選定は、公募のあった法人の中から保護者が選ぶプロポーザル方式を採用しています。
  現在、民営化された保育園について、順調に運営されています。保育時間も「7時から19時」へと拡大したほか、栄養士の配置によりアレルギー対応食や100%手作りおやつ等の実施が可能となりました。

〔所感〕
 保護者へのアンケートを実施しできるだけ要望に応えるとともに、移行前から民間の保育士との人事交流を行い児童への心理的負担の軽減にも努めています。こういった取り組みが、アンケート結果の「民間移管への賛成が90%を超える」という高い数値に繋がっていることから、今後山口市が民営化を進める上で大変参考になると考えます。 
 また、委託先の選定について、公募のあった法人の中から保護者が選ぶプロポーザル方式を採用している点は山口市も参考にするべきところと考えます。
 さらに、保育士の公民格差を是正するため、単市で民間保育士の給与への上乗せ補助を実施しています。4年間の委託期間中は、松戸市の持ち出しによるものですが、ある程度の財源を要してでも保育の質の向上と児童の安全・安心に力点を置き、積極的な子育て支援を行っている姿勢は大変参考になりました。



神奈川県横浜市 児童支援体制強化事業、横浜版学習指導要領について  
〔内容〕
横浜市での視察
児童支援体制強化事業について
 横浜市では、近年、小学校においても不登校や発達障害、暴力行為、日本語指導が必要な児童の割合などが増加し、担任教諭による対応の負担が非常に大きくなっていました。  
 そこで、児童を取り巻く問題について徹底的に原因分析を行い、学校としての組織的対応を支援する対策として、児童指導専任教諭を5カ年で市内小学校345校全校に配置することとし、初年度の平成22年度は70校で実施しました。
 児童指導専任教諭は、すでにその学校に配属され数年経っている優秀な一般教諭の中から任命し、その役割を担う教諭の授業時間を週12コマ以下と通常授業の半分以下に定めました。そこで、残りの授業時間を補うために非常勤講師を配置し、それに対する予算措置をしています。
 児童指導専任教諭に期待される効果として、一人ひとりに応じた指導の充実、チーム対応によるいじめの早期解決、早期対応での不登校傾向児童の減少、学級崩壊の未然防止と克服、小1プロブレム・中1ギャップの防止、家庭・地域とのパートナーシップの構築などを挙げています。また、学校全体の課題から、行事やカリキュラムの見直しをするなど、学校教育の企画運営を行うポジションとしても活躍が期待されています。
横浜版学習指導要領について
横浜版学習指導要領(総則・総則解説)  横浜市では、「横浜教育ビジョン」で示された横浜の教育の目指すべき姿を、市立学校の教育内容の中で具体的に実現していくため、平成19年度に「横浜版学習指導要領総則」、「横浜版学習指導要領保護者・市民版」、平成20年度に「横浜版学習指導要領教科等編」、「横浜版学習指導要領子ども・家庭版」、平成21年度に「横浜版学習指導要領指導資料」、「学習評価のあり方」を策定しています。さらに、平成22年度には「評価ガイド」及び「評価の手引き」を策定します。「子ども・家庭編」は、子どもたちひとりひとりに配布されますが、保護者とともに行動目標を書き込む欄も設けるなどの工夫がなされ、児童にも保護者にも学年ごとの学習目標などが理解できるようになっています。
  「横浜版学習指導要領指導資料」の内容は、文部科学省の学習指導要領の骨子に則ったものでありながら、基礎学習に加え補充学習と発展学習が各学科、学年ごとに要領が明記されています。付属のCD−ROMには、指導資料のカリキュラムや授業の映像なども入れており、授業改善が求められる現場を支援しています。また、市販されているため、全国の学校関係者等に購入され、広く学校現場で実践的に活用されています。

〔所感〕
 児童支援専任教諭については、子どもたちへのきめ細やかな教育を実現することを目的に丁寧な現場分析によって原因が抽出され、それに基づいて対応策が検討されている点で非常に参考すべきと考えます。
 山口市においては学習指導上の学習アシスト教諭は比較的充実していますが、生徒指導や家庭介入等の内部型教諭も必要であると感じました。また、この事業に対しての学校長の理解も大きな課題と考えられます。
 横浜版学習指導要領については、小・中学校の教職員の人的交流を促進して「学力観」、「指導観」等の共有を図り、授業改善の促進と学力向上を目指している点、義務教育の9年間を滑らかに接続させることで、中1ギャップから生じる不適応の未然防止に努めている点は大変参考となりました。
 山口市においても、さらなる小・中学校の人事交流等の推進も望むところですが、まず、明確な長期ビジョンを示したうえで、子どもを育てていくことが非常に重要と考えます。


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