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議会の活動

委員会行政視察報告

平成23年度 教育民生委員会行政視察報告(5月18日〜20日)

1 参加委員

委員長 入江幸江  副委員長 俵田祐児
委員  坂井芳浩、有田 敦、泉 裕樹、原ひろ子、河合喜代、上田好寿

2 視察月日

平成23年5月18日〜20日

3 視察先及び視察内容

大阪府池田市  地域分権制度の取り組みについて
京都府京都市  コミュニティ・スクール、小中一貫教育、複合施設について
大阪府箕面市  ふれあい安心名簿条例について

4 視察目的

・本市における地域分権の取り組みの参考となる先進的な事例を調査するため。(大阪府池田市)
・コミュニティ・スクール、小中一貫教育等、本市における教育行政の取り組みの参考となる先進的な事例を調査するため。(京都府京都市)
・本市における地域コミュニティ等での個人情報の取り扱いの参考となる先進的な事例を調査するため。(大阪府箕面市)

5 視察概要

○大阪府池田市 地域分権制度の取り組みについて
〔内容〕
 池田市では、平成18年4月に「池田市みんなでつくるまちの基本条例」を施行され、その中で「まちづくりは市民と市の協働により行う」「市はコミュニティによるまちづくりを支援する」ことなどが規定されています。そのような中、現市長が4期目の選挙に立候補するに当たり、「自分たちのまちは自分たちでつくる」という理念のもと、マニフェストとして「あなたは何ができますか」という形で市民に問いかけ、さらに地域分権を進めるための取り組みとして、平成19年6月に「池田市地域分権の推進に関する条例」を施行されました。     
 この地域分権の推進に関する条例は、その前文にあるように「自分たちのまちは自分たちでつくるという基本理念の実現」と、「地域分権を提唱し推進することにより、暮らしやすく、個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現」をめざすこととされています。
 池田市における「地域分権」とは、各地域(11小学校区)に必要な事業を、個人市民税の1%程度(約7,000万円。1地域600〜700万円)の範囲で地域の提案により実施する制度であり、各地域の地域コミュニティ推進協議会から地域の課題やニーズにあった事業の予算提案を受け、地域と市の協働により、より地域のニーズに合った事業を実施することとされています。
 地域コミュニティ推進協議会は、地域の課題を解決し、暮らしやすいまちづくりを実現するため小学校区ごとに設立されたもので、自治会等の既存団体ベースではなく、入りたい人に入ってもらえる組織として設置されています。また、地域コミュニティ推進協議会の立ち上げ、運営に当たっては、地域活性化のための助言、情報提供等を行う地域サポーター職員を公募ボランティアという形で各地域に4〜6名配置され、地域分権の推進に大いに活用されています。
 地域コミュニティ推進協議会からの予算提案事業としては、主に街路灯設置、コミュニティ紙の発行、地域イベントの実施といったものが挙げられていますが、地域によってはバスケットコートの整備などユニークなものも挙げられています。
〔所感〕
 池田市の地域分権の取り組みは、市民税の1%相当を地域のニーズに合った事業に使うという点では、本市の地域づくり交付金と似たような取り組みではありましたが、池田市の場合は予算提案をしてもらい、提案事業を含んだ議案(予算)を議会が審査したうえで事業実施するといった点は本市と異なるものでした。この点では、本市のまちづくり交付金よりも透明性が高く、より地域分権が進んでいるのではないかと感じました。また本市のまちづくり交付金においても議会の議決や事業評価といった視点が必要ではないかと感じました。
 地域コミュニティ推進協議会の活動に当たっては、市職員がボランティアで「地域サポーター職員」として参加することで「自分たちのまちは自分たちでつくる」という意識が高まり、協議会の活性化に大きな役割を果たしたとのことでしたが、本市においても地域担当職員のあり方が非常に重要だと感じました。
池田市
 


○京都府京都市 コミュニティ・スクール、小中一貫教育、複合施設について   
〔内容〕
・小中一貫教育について
 京都市では、明治維新期に「番組」と呼ばれる自治組織ごとに小学校を設立されていましたが、その頃から脈々と受け継がれた「地域の子どもは地域で育てる」という理念の下に、学校・家庭・地域がともに高めあい、子どもを育む「平成の番組小学校づくり」をめざし小中一貫教育に取り組まれています。
 京都市における小中一貫教育は、「小中の学びと育ちを義務教育9年間の中で捉え直し、子どもたちの精神的、身体的な発達段階に沿った独自の教育課程の編成を行うなど、計画的、系統的な一貫教育を地域と一体となって行う」こととされ、@小中学校で目指す子ども像を共有、A教育課程の編成や指導形態の工夫・改善、B教育活動の連続性、C小中学校の教職員間の連携と協働、D家庭や地域との連携・協力の5つの視点により取り組まれています。
 小中一貫教育の実施形態としては、小中学校が同一施設敷地内にあることを活用して取り組む「施設一体型」、小中学校の施設が独立しながらも、柔軟に相互の校舎を活用して取り組む「施設併用型」、小中学校の施設が独立しながらも、教員と地域の緊密な連携により取り組む「連携型」の3つがあり、京都御池中学校においては、御所南小、高倉小の6年生が京都御池中学校で学ぶ施設併用型により行われています。
・コミュニティ・スクールについて
 平成14年に御所南小学校が文部科学省の「新しいタイプの学校運営の在り方に関する実践研究」の指定を受け、さらに、京都市独自に高倉小学校、御池中学校を「新しいタイプの学校運営の在り方に関する実践研究」に指定し、新しいタイプの学校運営について検討が進められる中、地教行法の改正により学校運営協議会(コミュニティ・スクール)が制度化されたことを受け、平成16年にそれぞれの学校に学校運営協議会を設置し、取り組みが進められてきました。
 「辛口の友人」「学校の応援団」をキーワードに平成22年度末で京都市内の学校の約6割、172校に学校運営協議会が設置されています。
 学校運営協議会の法的位置づけとしては、学校運営に関する基本的な方針について承認、学校運営に関して意見を述べる、教職員の採用等に関して意見を述べ、任命権者がこれを尊重することが挙げられますが、京都市ではこのほかに、校長が学校運営協議会のリーダーシップをとる、学校運営協議会が学校の応援団となる制度設計、教職員の公募、学校運営協議会を学校関係者評価委員会に位置付けることなどを取り組まれています。
・複合施設について
 ドーナツ化現象による児童生徒の減少に伴い、平成13年に地元から学校統合の要望があり、これを契機に学校建設の検討がスタートしましたが、建設地が一等地であり中学校としてだけではなく、賑わいの機能なども持たせたいとのことで、複合施設として整備されることとなりました。
 商業施設のほか、保育所からデイサービスセンターまでの幅広い施設が入っており、市として維持管理のノウハウがないこと、また経費縮減の観点から、建設に当たっては、PFI手法を導入して整備されています。
 お絵かき教室、ダンスの披露、料理教室などを通じて、中学校と保育所、デイサービスセンター、商業店舗(レストラン)との間で積極的に交流を進められ、多世代が交流・共生する「ひとづくり・まちづくりの拠点」となっています。
〔所感〕
 小中一貫教育において、連携型・施設一体型・施設併用型の3形態の流れをもつ京都市における成果として特に「連携型」では小学校の専科に中学校の教員が出向いた授業研究や学力関連情報の共有、部活動体験、小中の児童会生徒会交流などによる中学校ブロック全体での学力向上を図るという教職員の意識改革や中学校区の地域全体で子供を育てる意識の共有などの成果が出ているとのことでしたが、本市でもこの連携型を取り入れているので更なる緊密な連携による教育を進めてほしいと感じました。
 学校運営協議会と小中一貫教育を一体的なプロジェクトとして位置づけ、同じ中学校区内の小学校と中学校運営協議会の代表者会議、小中の学校運営協議会委員を同一にするなど新たな取り組みが進められていましたが、本市においても、まずは小規模な中学校区でモデル的に取り組んでいくことが必要だと感じました。
  京都御池中学校は、保育園、老人福祉施設、商業施設等との複合施設として、導入に当たっては公立学校初のPFI方式を導入して整備され、他施設との交流等も活発に取り組まれていたところですが、立地条件が揃ってのモデル的な施設であり、本市での導入は難しいと感じました。
京都市御池中学校           

     



大阪府箕面市 ふれあい安心名簿条例について  
〔内容〕
 平成20年に就任した現市長が教育委員等と懇談した際に、学校名簿等の取り扱いの難しさについての相談があり、これを受けて「主要名簿の管理・運用等についてのルールを定め、安心して名簿が活用できるように、条例化を含め検討すること」との指示があり、主要名簿の管理・運用等のルール化について検討を開始されました。
 中間取りまとめの段階では条例化にはなじまないとされ、個人情報に関する啓発を行うことにより対応することとされていましたが、市長から条例化を再度検討するようにとの指示を受け条例案を作成、市民説明会、パブリックコメント等を経て、平成22年4月1日に全国初の「箕面市ふれあい安心名簿条例」を施行されました。
名簿の管理・運用は、条例化しないとできないことではありませんが、市のルールたる条例に定めることにより、市民とともに考えて行きたいという市長の強い思いで、条例化をされています。
 名簿の作成に当たっては、名簿の利用目的・載せる項目・配布先を事前に知らせること、情報を収集する際には本人の同意が必要なこと、名簿管理者を置くことなどが条例に定められており、条例に基づいて作成された名簿を市が認証することとされています。
 現在、条例に基づいて名簿の認証を受けているのは4団体(学校関連名簿は約400件)ですが、名簿を認証することが目的ではなく、あくまでも各地域で名簿を作って活用してもらうことが目的とされています。
〔所感〕
 個人情報保護法に関する「過剰反応」に対して箕面市は市長の強い思いが条例となったということでしたが、安心・支え合う為には人を知ることが何よりも重要であることから、安心して名簿を作成できる関係を築くことが大切だと感じました。
 地域コミュニティ推進の基本となる名簿のあり方について、市長が深い懸念を持たれ、なんとしても条例化が必要であるとの考えのもとに条例を制定されたことに対して、敬意を表するとともに、本市においても条例化は別としても取り組まなければならない非常に重要な問題だと感じました。
 個人情報を一定のルールにより、みんなで守りみんなで活用するという新しい試みでしたが、本市においても、地域各団体の個人情報の取り扱いがまちまちであり、今後、まず自治会や文化・スポーツ団体等からルール作りに向けた取り組みを検討しなければならないと感じました。
 条例を制定したものの認証登録しているのは4団体にとどまっており、安心して名簿を作成する「しくみ」はできたが、十分活用されていないことが伺われました。本市で取り組むには、もう少し検討が必要だと感じました。
 条例は名簿を作ること自体が目的ではなく、個人情報保護法の誤解と過剰反応を解消し、市民が横でつながる大切さをとりもどそうとするものであり、組織や団体の名簿づくりの背中を押す役割を果たしていると感じました。
箕面市


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