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委員会行政視察報告

平成24年度 議会運営委員会行政視察報告(10月30日〜11月1日)

1参加委員
委員長 兼村幹男 副委員長 坂井芳浩
委 員 泉 裕樹、原 真也、重見秀和、右田芳雄、伊藤青波、村上満典、小田村克彦 澤田正之
副議長 俵田 祐児

2視察日時
 平成24年10月30日(火)〜11月1日(木)

3視察先及び視察内容
・長野県長野市  議会活性化の取り組みについて
・長野県塩尻市  住民参加型の議会運営と議会活性化の取り組みについて
・愛知県半田市  住民参加型の議会運営と議会活性化の取り組みについて

4視察目的
議会基本条例施行に伴う具体的な運用内容など、議会運営と議会活性化の取り組みについて調査するため。

5視察概要
(1) 長野県長野市
@日時
平成24年10月30日(火)午後2時〜午後4時
A対応
長野市議会事務局 総務課   課長 小川 一彦 氏
長野市議会事務局 議事調査課 課長 飯島 康明 氏
B内容
○議会活性化の取り組みについて
T議会本会議の公開(インターネット中継について)
 長野市議会では、市民等が見たいときに映像による情報が得られるよう、また、市政に対する関心や参加意識を高めることができるよう、平成17年9月から本会議のインターネット中継を開始しました。なお、インターネット中継に関して、同時にアクセスできるのは、65人までとなっております。
 株式会社インフォーメーション・ネットワーク・コミュニティ(昭和59年設立 資本金11億9,500万円のうち、長野市の出資2,000万円。以下INC。)が自主放送する分をライブ中継とアーカイブで対応していまして、議会人事に関する本会議の録画放送は行っていません。(INCの自主放送は行います。)
 発言の取り消し、訂正等があった場合、アーカイブの音声を消すことにより対応しています。
 経費は、執行部(企画政策部広報広聴課予算)対応で、素材(画像)の製作費は一切支払っていないとのことです。(詳細は、以下のとおり)
イニシャルコスト・・・・・  787,500円(執行部予算)
【コンテンツ管理システム費(ソフト購入費、カスタマイズ費等)】
ランニングコスト・・・年間6,720,000円(56万×12月)
※ただし、議会中継以外の全ての経費を含む。
【機器リース、設備運営、接続費、エンコード・編集費】
アクセス件数
平成24年実績・・・生放送8,601件 録画中継・・・5,694件
(定例会開催の時期は、アクセス数が1,000件を超す)

U請願、陳情の取り扱いについて
 陳情の受理に関して、定例会初日午後5時までに議長に提出されたものは、当該定例会初日と議案質疑が行われる日に、それ以後に提出されたものは次回定例会又は臨時会で報告します。(平成23年度実績 陳情3件 要望4件)
 議長は、陳情文書表を配布しますが、審議は行いませんし、読み上げもしません。なので、会議録を読んでも、内容は分かりません。(文書表を配布するのみ。採択、不採択は行わない。)
 基本要件を満たしていれば、他県、他市からのものも受け付けし、対応することも可としています。
請願の受理に関して、議案質疑が行われる3日前までに議長に提出されたものは、その会期中に審議に付し、 それ以後のものは次回定例会の審議に付します。(所管の常任委員会または議会運営委員会で審議。)
委員長は、(1)採択すべきもの(2)不採択とすべきもの、いずれかの区分により意見を付し、議長に報告します。
 長野市議会においては、請願受理時に提出者に意見陳述を行う旨の希望の有無を聞き、委員会で参考人招致の決定を行っています。近年、参考人招致は通例化しており、平成24年度実績(6、9月定例会)で合計10件の招致を行っています。
 ただし、議案審査とあわせて、審査時間も長くなっているのが現状です。

 

V手話通訳、要約筆記サービスについて
 聴覚に障害のある方に対し、「やさしい、開かれた議会」とするため、手話通訳(3人一組の交代制)及び要約筆記(2人一組の交代制)を介して議会本会議の傍聴の機会を提供しています。平成24年7月実施。(本会議のみ対応)
 経費(平成24年度予算)218,000円(手話通訳3人体制×20時間)
 傍聴希望日の3日前までに申請書を受付する。⇒通訳業者へ連絡⇒通訳者の手配、確保⇒受け入れの有無を事務局へ⇒利用者へ連絡⇒傍聴の確認・確定
 有償ボランティア的な性格を持つことから、まずは通訳者の確保が第一であります。また、実施するにあたって、議会用語、市の施策等を事前に把握する必要があることから、通訳者に質問通告書、答弁書を提示し、内容等に関して勉強してもらっています。(もちろん本会議場への持ち込みは許可していません。)
 要約筆記については、現在、一台のパソコンで3座席対応しているので、多人数の場合が課題です。
 9月定例会時に一人の申し込みがありましたが、評価は概ね良好とのことです。

W議会報告会について
 平成21年に制定した議会基本条例の施行から3年近くが経過したことから、議会基本条例制定後の検証を行い、長野市議会を更に活性化し、もって市民の負託に応えるべく議会基本条例・議会活性化検討委員会が平成24年5月に設置されました。
 優先的に取り組む項目として、議会報告会の開催が挙げられ、議決事項の概要と審査経過の報告と質疑を柱に平成25年春までの間に開催する運びとなりました。
 議会報告会の開催時期、回数、場所、内容等の基本的事項については、委員間に意見の相違があったため、初回の報告会の開催前に改めて詳細を協議し、決定します。
 議会報告会ではありませんが、平成23年9月に長野市議会において「市民説明会」を実施しています。これは、議員提出議案として出された「第一庁舎・長野市民会館建設計画に基づく建て替えに関する住民投票条例(案)」の否決に対する説明を市民団体が求め、これに応じる形で実施したものであるとのことです。

C所感
 本会議の生中継、録画中継について、ケーブルテレビによるデジタルテレビ放送及びインターネット放送が行われており、また、生中継に関しては、本会議終了まで時間枠を確保し、情報を発信している点は本市にはないサービスであり、導入に向けた検討が急務ではないかと感じました。導入に係る費用に関しては、ケーブルテレビの映像情報をそのままインターネット録画中継でも放送していることから、低コストであり、本市でも同様なことが可能と考えます。
 陳情の取り扱いに係る点ついて、基本要件6項目(邦文、趣旨、押印、住所氏名記載等)に照らして受理しており、「陳情」と「要望」とを明確に区分している点、また本会議において、文書を配布するが審議は行わないという2つの点が特徴として挙げられます。本市においても、陳情の取り扱いについて、山口市議会基本条例の趣旨を鑑み、参考にしていきたいと思います。
 聴覚障がいを持った方に対し、開かれた議会とするための取り組みとして手話通訳及び要約筆記サービスを長野市議会では、本年7月から実施しており、その取り組みに関しては、当然、山口市も取り組んでいかなければならないと思います。ただし、わかりにくい用語、市の施策事業名等への対応等、サービスを受ける人が本当に満足していただけるような仕組みを検討する必要があります。
 議会報告会について、長野市議会では鋭意進められており、その手法、例えば、活発な議論、意見聴取のために個人の意見を発する場合もあるなど、本市議会報告会の開催についても参考になったところです。

(2) 長野県塩尻市
@日時
平成24年10月31日(水)午前9時30分〜午前11時30分
A対応
塩尻市議会運営委員会 委員長  中村  努 氏
塩尻市議会運営委員会 副委員長 金子 勝寿 氏
B内容
○住民参加型の議会運営と議会活性化の取り組みについて
T議会本会議の公開(インターネット中継について)
 平成12年3月に議会改革等研究委員会が設置され、検討項目11項目が出されました。その中の一つに「議会情報の公開・公聴について」という項目があり、これまで、情報ツールが新聞や議会だよりといったものだけだったことから、ケーブルテレビでの放送やインターネットによる中継を議論し、取り入れました。
 インターネットによる中継は、ライブ中継と録画放送を行い、録画放送については、視聴者が聞きたい項目、人等を選択し、視聴できるような対応としています。
 録画放送は、編集作業をケーブルテレビ(テレビ松本)に行ってもらい、質問日の翌日には視聴できる体制となっています。
イニシャルコスト・・・370万円程度
ランニングコスト・・・100万円程度(編集、保守管理費用)
アクセス件数・・・・・年間3,000件〜4,000件

 

U請願、陳情の取り扱いについて
 受け付けは、持ち込みのみの受付で、郵送による請願、陳情は受け付けていません。対象外の陳情の類は、議長への回覧で対応しています。
 議会基本条例(平成23年1月1日施行)第7条第4項「議会は、請願又は陳情の審議に当たっては、請願者又は陳情者の意向に応じて意見を聴く機会を設けなければならない。」に基づき、受付時に趣旨説明の意向を確認することとしています。(所管への振り分けは議会運営員会)なお、あくまでも本人の意向ということから(議会が必要として招致していることではない)費用弁償は出していません。
 参考人制度に関しては、実施した例はありません。
 陳情の場合、委員会に配布し、審議するのみで、本会議での報告等も行いません。(採択の可否は出す。)その後、意見書という形になれば委員会提出議案または、議員提出議案となり、本会議に諮ることとなります。意見書の提出までに至らない案件で且つ、委員会で良い悪いを判断することにそぐわない案件については、「聞き置く」という結論もあるとのことです。

V議会報告会について
 塩尻市議会基本条例第10条「年1回以上開催し、意見交換を通じて市民の意見を議会の活動に反映するものとする。」に基づき、平成23年9月から実施しています。
 平成24年度は、市内全10地区のうち5月に5地区を対象に行い、10月に他の5地区を対象に行いました。報告内容は、それぞれ直近の定例市議会の委員会審査報告等です。
 議会報告会は、議員個人や会派としての見解を述べる場ではなく、議会としてテーマを設け、審議の内容、過程等を説明するとともに、市民意見を聴取し、市政に反映させることを目的としていますが、ある程度は個人の見解も述べる(特に地域の地元議員もいるということから)ことは可としています。(あまりにも逸脱したら正副議長が軌道修正する。)
 5月期の出席住民は、5地区延べ162人。

 W反問権、自由討議(制度規定について)
 議会基本条例第11条第2項「市長等は、議長又は委員長の許可を得て、議員の質問及び質疑に対して、確認する等のため質問することができる。」に規定しているのみです。

C所感
 議会本会議のネットによる録画公開について、特筆すべき事項は、翌日には公開される迅速性だと思われます。地元ケーブルテレビ(テレビ松本)の中継と録画放送であることから、年間コストも低く(年間維持費100万円程度)抑えられ、本市においても十分取り組みが可能ではないかと思われます。
 陳情の取り扱いについては、とにかく直接持参されたもののみ受理しており、また、提出者の希望があれば、委員会での説明の機会を設けており、本市における取り扱いにも参考になるところではありました。
 議会報告会については、市民からの意見を聴取し市政に反映させる事を目的とし、市民の質問に対する同じ案件でも賛否が分かれた場合は、議員それぞれの意見を述べ、また、多少の議員個人の見解を認めているとのことだったが、議会報告会の趣旨を鑑み、本市において、実施する場合はもう少し検討する必要があると感じました。
 反問権については認めているものの、実質は質問の要旨等の確認のみということであり、本市においては今後、当委員会で議論していかなければならない課題です。

(3) 愛知県半田市
@日時
平成24年11月1日(木)午前9時30分〜午前11時15分
A対応
半田市議会    議長   石川 英之 氏
半田市議会事務局 事務局長 原田  桂 氏
B内容
○住民参加型の議会運営と議会活性化の取り組みについて
T委員会の議事録ネット公開
 半田市議会議会基本条例(平成23年3月施行)第7条(情報公開)に基づき、平成23年度から実施しています。会議(各常任委員会、議会運営委員会、全員協議会等)への出欠の有無、欠席事由についてもホームページに掲載しています。いわゆる「協議会」の類については公開していません。
 公開は、審議後、1週間から2週間後には議事録を作成し、その後、当局と確認をし、公開する運びとなるので、結果として審議後3週間から1カ月後くらいとなります。

U請願、陳情の取り扱いについて
 請願についての取り扱いは、本市とほぼ同じだが、請願者に趣旨説明の機会について説明し、希望の有無を確認しています。委員会の判断として、趣旨説明の申し出を断ることはありません。(陳情も同様)
 郵送によるものは、議長預かりとして審査の対象としていません。
 陳情に関して、意見書の提出を求めるものは、基本的に議会運営委員会で審査し、求めないものは、所管の常任委員会で審査します。

 

V議会報告会について
 半田市議会議会基本条例第8条(議会報告会)「全議員の出席のもとに市民に対する議会報告会か開催・・・」に基づき、平成23年度に3回、本年度も3回実施しています。ここ最近は、中学校区(5つ)を単位とし、地域に出向いて実施しています。(事務局は介入せず、議会の手作り。議運の正副委員長が各区長と連絡を取り合い、調整している。)
 開催の周知は、市報や地区の回覧版を通じて、また、議員自らも周知に回っています。(※初回H23.8月実施は、130人の来場がありました。)
 基本的に、定例議会で行った議案審査の報告と市民との意見交換を行っており、(議員各個人の見解を述べることも可)会議終了後、来場者にアンケート(別紙)を配布し、今後の議会報告会の充実のための参考としています。

W自由討議(制度規定について)
 半田市議会基本条例第13条(自由討議の原則)に規定を設けています。
 委員会採決の前に休憩をとり、自由討議として議員間で意見を交わし、その後、委員会で採決する運びとしています。
 委員会の判断において行っており、付託議案が少なく、自由討議の必要がないと判断した委員会は行わないなど義務化したものではありません。

X「おでかけ委員会」について
 委員会として、市民団体等と意見交換を実施する「おでかけ委員会」を平成20年  10月から開催しています。議員22名がそれぞれの委員会(文教厚生委員会、総務委員会、建設産業委員会)で広報活動等を行い、地区単位で開催しています。なお、平成24年度実績はありません。

※まとめ
○請願・陳情の取り扱い

  長野市 塩尻市 半田市
参考人招致 実施 実施 実施
所管委員会の判断
備考 陳情の場合、委員会での審議も行わず、本会議で配布するのみ。 参考人制度という位置付けではなく、あくまでも個人の意向でという取り扱い(費用弁償を出していない) ただし、委員会で趣旨説明の申し出を断ることはない。

 

○議会報告会の実施状況(H24実績)

  長野市 塩尻市 半田市
開催回数 0回
ただし、平成25年春に実施予定。
10回
(春、秋に5回ずつ)
3回

 

○視察先自治体で実施している制度

  長野市 塩尻市 半田市
インターネット中継
手話通訳・要約筆記
反問権
(ただし、質問の趣旨確認の範囲)
自由討議
(ただし、基本条例に具体的に記載しているわけではない。)
特に行っている制度 おでかけ委員会

 

C所感
 委員会の議事録ネット公開について、各常任委員会、議会運営委員会等の議事録を公開しているとのことでありますが、常任委員会については、質疑のみを対象としており、委員会開催時間も非常に短いことが予想されることから、比較的容易に議事録が作成されるものと考えます。
 請願・陳情の取り扱いについて、意見聴取を議会基本条例に義務付け、提出者の希望に応じ、趣旨説明の場を設けているとのことであります。本市議会でも、時宜を得た案件でもあり、今後、議論していく必要があります。
 議会報告会について、あらかじめ「要望」の場ではないことを市民に説明し、また、用紙に質問を記入してもらっての対応等、工夫がなされていました。
 自由討議に関して、議会基本条例に章立てしており、主に常任委員会における議案審査の前に行っているとのことです。本市においても、「自由討議」は今後の課題であり、その定義、目的、内容等を検討しながら、議員間の公平で自由な議論ができるような仕組みづくりを行っていかなければなりません。
 「おでかけ委員会」について、委員会が主体をもって、市民、関係団体等と意見交換を行っており、本市においても将来的に主管部局の内容について特化した意見聴取、意見交換ができればいいのではと感じました。

視察風景
     半田市議会議場の視察


5 総括的所感
 近年、議会改革として、主には「開かれた議会」といった改革が求められ、請願・陳情における市民意見の聴取や本会議、委員会のインターネット公開や議事録公開、市民意見の聴取の場としての議会報告会等の各種報告会が挙げられます。
 本市も平成21年4月に施行した「山口市議会基本条例」の趣旨にもとづき、市民参画を謳いながら、鋭意取り組んでいるわけですが、その具体性等については、まだまだ進んでいない部分もあることは否定できません。
 今回の視察を経て、その実践に向けてのポイントを確認することができたと考えます。例えば、請願・陳情の取り扱いについては、市民意見の聴取として、参考人制度等を活用し、実際に意見聴取を行っており、また、議会報告会(その開催については、慎重に議論する必要があるが・・)や半田市にみる「おでかけ委員会」における市民に対し積極的に接触し、意見交換を行おうとする点です。
 「住民参加型の議会運営と議会活性化」について、様々な取り組みがある中、本市議会に適したものを取り上げながら、その実感を市民の皆様と共有できるような議会運営、改革を推進していきたいと思います。


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