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議会の活動

委員会行政視察報告

平成24年度 総務委員会行政視察報告(11月6日〜8日)

1参加委員
委員長 重見秀和  副委員長 田中 勇
委員  藏成幹也、氏永東光、有田 敦、原ひろ子、菊地隆次、小田村克彦、上田好寿

2視察日時
平成24年11月6日(火)〜8日(木)

3視察先及び視察内容
・千葉県習志野市   公共施設の管理、行政改革(職員数の削減等)について
・新潟県上越市    地域自治区制度について
・埼玉県さいたま市  窓口のワンストップサービスについて

4視察目的
・本市の行政改革大綱推進計画に掲げる推進項目のひとつである「公共施設(建物)の適正なマネジメント」に関連して、行政改革や公共施設マネジメント白書に取り組んでいる事例を調査するため。(千葉県習志野市)
・本市が政策の柱として取り組んでいる「協働によるまちづくり」の参考とするため、地域自治区制度を導入している先進的な事例を調査するため。(新潟県上越市)
・窓口のワンストップサービスにおいて、ソフト面の改善として個性的な取り組みをしている事例を調査するため。(埼玉県さいたま市)

5視察概要
千葉県習志野市 公共施設の管理、行政改革(職員数の削減等)について
〔内容〕
(1)公共施設の管理について
習志野市は、昭和29年に3万人だった人口が、高度経済成長等により昭和53年には12万人と4倍になりました。その期間に都市基盤整備を進め、多くの公共施設を整備してきました。そのため、約21kuの面積に約130の公共施設があり、その多くが一斉に老朽化(築30年以上の建物が70%以上)しており、更新時期を迎えています。施設の建て替え、改修、維持管理等に莫大なコストを要する一方で財政構造の硬直化から普通建設事業費等への投資的経費が抑制され、財政確保が困難な状況という課題に対し、平成17年度に策定した第3次行政改革大綱で施設白書の作成等が位置付けられ、現状を把握することが必要であるとの認識のもと、平成20年度に「公共施設マネジメント白書」を作成し公共施設の実態把握に努めました。
白書の作成にあたっては、各部の施設の取りまとめ部署の調整に1年、またデータの収集にも非常に時間を要しています。特徴としては、グラフ等を活用し可視化に努めており、その結果、白書を見ることで課題がみえてきたとの説明がありました。また、コスト情報の開示、パブリックコメント、出前講座(年10回程度)、市民カレッジ、シンポジウムの開催などにより、市民への周知がなされています。平成24年度には、白書の更新の予定です。
現在、公共施設の老朽化対策、更新問題の解決に向け「公共施設再生計画基本方針」を平成24年度末に策定するため取り組んでいます。平成25年度には、具体的な公共施設の再生と再編、再配置を計画するための「公共施設再生計画」を策定予定です。
※公共施設マネジメント白書は、習志野市、藤沢市が基本モデルとなり、全国で作成されています。
(2)行政改革(職員数の削減等)について
平成8年に1,807人であった職員数を、定員適正化を図り、平成23年には、1,421人(△386人〔△21.4%〕)に削減している。それでも、類似団体と比較すると、まだまだ職員数が多く、平成18年の人件費率は、全国の市で最下位であった。第2次定員適正化計画で平成27年4月1日までに1,315人とすることを目標に掲げている。
民間活力導入指針により、図書館、給食、福祉施設、スポーツ施設については、指定管理者制度を活用している。また、こども園は公立、保育所や幼稚園は民営化の方針が掲げられている。現在、幼稚園、保育園では、臨時職員が増えて、正規職員と臨時職員の比率が1:1になっている。そのため、人件費は削減できているが、民間等の活用を行ったため物件費が増加している。
債務残高も、平成9年度に1,063億円あったものが、借り入れの抑制により、平成22年度には786億円まで減少している。しかし、公共施設の老朽化が進んでいるため、今後、建て替えを行う場合には、再び公債費が増えてしまう。こうした財政問題については、公民館で財政問題学習会を開催し講座用のパンフレットを配布するなどして、市民への周知がなされている。

〔所感〕
 公共施設マネジメント白書の作成により、限りある資源・資産をより効果的・効率的に配分し、最小の経費で最良の市民サービスを提供する行政経営へ転換していくことが可能となります。そのためには、コスト管理、公会計による資産の洗い出しや現状把握、専門家や市民の意見を聞きながら研究が必要であり、長期の視点に立って、公共施設の管理をする必要があると感じます。
 そして、施設の適正配置を含めた統廃合など長期的な計画づくりには、市民、議会、行政がともに同じ経営的視点に立って運営することが必要であり、特に行政においては、将来の財政状況に危機意識を持ち積極的に取り組むことを期待します。
 本市においても、資産把握、計画的な進行管理、市民意見の聴取などスピード感をもった取り組みが必要と考えます。

○新潟県上越市 地域自治区制度について
〔内容〕
(1)地域自治区制度について
 上越市では、平成17年の合併時に、旧町村の13区域に地域自治区を設置。合併協議の申し合わせで、地域自治区制度の導入は決まっていました。その後、平成21年に旧上越市の15区に設置、市全域に設置されました。
 委員の任期は4年となっており、定数は、28区で416名です。特徴としては、委員については、全国で唯一「公募公選制」を取り入れています。しかしながら、当初(平成17年)は、選挙が行われた地区もありましたが、その後の2回の公募については、定数と同数か、定数に満たない結果となっています。定数が不足した場合は、地区の振興会や町内会長にお願いをしている状況です。
 地域協議会への予算としては、市税の1%(約2億円)を補助金として28区に交付しており、地域協議会の開催(委員は無報酬でありますが、会議1回につき交通費相当として1,200円が支給されます。)、現地視察や研修会の実施、地域協議会だよりの発行などに使われています。ハードの整備については、地域協議会から市への要望事項として提出し、市が実施します。
 地域協議会は、おおむね月1回のペースで会議が開催されています。13地区の会長会議は、年1回開催されています。内容としては、市長から意見を求められた案件(諮問事項)に対し答申します。また、地域からの意見や課題については、地域協議会から市長に意見書として提出され、市長は1か月以内に回答することとなっています。1つの地区から提出された要望は、他の地区にも同様の要望がないか協議をさせています。例えば、生ごみ用の有料ごみ袋に関して、合併により収集回数が増えたため、小さいサイズのごみ袋の導入の要望があり、1つの地域の要望が全市へ展開され、迅速に実施されました。

〔所感〕
 上越市では、地域協議会と町内会の関係も様々で、協議会の議論は積極的に行われているようで成果も数多く残しており、市民本位の市政の一端を感じることができました。議決権を持たない協議会が小さな自治の芽をどこまで育てるのか注視されます。また、地区の整備のハード事業は市が実施しており、税収の1%では地域が実施するのは難しいと思われました。  
 委員の選任にあたっては、公募公選制など参考にして、公募などで積極的に新たな人材発掘を行う必要があるのではないかと思われました。委員は、ボランティアの状況であることから、責任の割には報酬がないことや協議等の回数が多いことが参加しづらいのではないかと考えられ、委員の権限が大きくなりすぎてプレッシャーとなったりすることはまちづくりを後退させることも想定されます。また、委員には若年層、女性の参加が少ないことや、人口減少や少子高齢化に伴い、まちづくりの担い手が減少傾向にあるなどの課題もありました。
 地域自治区の設立で市民負担が著しく増えることは理想ではありません。限られた権限の中で、その地域の特色を生かした健康的なまちづくりが行われることを期待します。そのためには、情報の提供や共有化し地域課題の克服を着実に進めることも必要です。

○埼玉県さいたま市 窓口のワンストップサービスについて
〔内容〕
(1)窓口のワンストップサービスについて
 パッケージ工房とは、各窓口で受け付けをしている手続きをライフイベント(転入、転出、転居、婚姻、出生等)ごとにパッケージ化し、手続きの処理時間の短縮や市民の負担軽減、事務の効率化を実現したものです。それに合わせ、窓口の配置も変更しています。平成19年6月から見沼区で試験的に実施され、平成20年5月から、さいたま市全区役所で導入されました。
 元々は、若手職員の政策形成の研修から始まった事業であり、職員によるエクセルを活用したシステムが構築され導入されています。なぜなら、基幹の電算システムは変更すると、多額の経費がかかるためです。そこで、事業の実施においては、マンパワーにより経費が抑えられています。
 主な取り組み内容としては、区長の権限により、他の課と兼務をかけることにより、プロアクティブ(能動的)職員の養成し、職員の資質向上に努めており、ロビーには、フロアアドバイザー(窓口案内人)が設置されていました。実際に、そのフロアアドバイザーが積極的に市民に話しかけサポートしていました。兼務により、職員は増員していないとのことです。次に、市民の負担軽減として、申請書において住所や電話番号を記入する回数を減らす、本人確認の回数を減らす、手続き窓口を1箇所にして市民の移動を減らすなどが実施されています。その結果として、実際に、手続きで90分かかっていたものが20分に、証明業務については、20分が5分に短縮されたとのことでありました。パッケージ工房の範囲でない業務については、暮らしの応援室が対応しているとのことです。
 課題として、職員は各制度等を把握しないといけないので職員の能力が高いことが必要であることや、職員への負担増や日中の仕事が残業に移行している部分があるそうです。また、パッケージ工房の手法を用いても繁忙期(3月〜4月)には混雑してしまうそうです。職員からは、兼任より専門のほうがいいのではという意見もでているそうです。
 今後は、自治会への補助金等についてパッケージ化を検討しているそうです。
※パッケージ工房の名称の由来は、レストランでオーダーを聞いてキッチンで作るというイメージから来ているという説明がありました。

〔所感〕
 まず、職員全体が、市民目線で対応することを常に意識していること、若手職員の発案で制度が完成したこと、それを実務として採用、実施したことは素晴らしいと感じました。職員の負担はあるが、サービス向上を目指して手続きが簡素化される仕組みが、結果的にプロアクティブ職員という能動的な動きができる職員の育成という効果を生んでいます。
 本市においても、庁舎の構造などの問題があるが、ライフイベントに着目した手続きの一元化、代筆業務による市民負担の軽減、各種申請窓口の動線などを考慮すれば、市民目線での窓口改善はすぐにでも取り組める事業であると思われます。そのためには、フロアマネージャーのような、市民の代わりに職員自らが動き、フロア内で積極的に市民に声掛けできる職員の育成が必要と思われます。
 職員の資質の向上と合わせ、市民に感謝していただける窓口サービスの提供、業務の改革、改善に期待します。


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