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委員会行政視察報告

平成25年度 生活環境委員会行政視察報告(5月21日〜23日)

1 参加委員
委員長 伊藤 斉   副委員長 村上満典
委員 小林訓二、原田 清、平田 悟、藤本義弘、原田欣知、須子藤吉朗

2 視察月日
平成25年5月21日(火)〜23日(木)

3 視察先及び視察事項
・静岡県静岡市:下水道事業におけるアセットマネジメント手法の導入について
・静岡県掛川市:浄化槽市町村整備推進事業について
・三重県津市:再生可能エネルギーの取り組みについて 


4 視察目的
【静岡市】
・下水道事業にアセットマネジメント手法を導入した全国初の取り組みについて、施設健全度のレベル保持やライフサイクルコストの最小化等の同市の状況を調査することを目的とする。
【掛川市】
・浄化槽市町村整備推進事業を導入することにより、市が浄化槽の設置や法定点検等を行うことになるが、導入によるメリット等について同市の状況を調査することを目的とする。
【津市】
・再生可能エネルギーへの取り組みの観点から、太陽光発電に対する補助制度や昨年まで市で管理していた風力発電の現状、今後の見通し等について、同市の状況を調査することを目的とする。

5 視察概要
○静岡県静岡市:下水道事業におけるアセットマネジメント手法の導入について
【内容】
 静岡市は、標準耐用年数を超過した施設が多く、老朽化が進んでいることから他事業(道路、橋梁等)におけるアセットマネジメント手法の導入を参考にしつつ、下水道独自の手法の確立が必要との考えから、全国初となる下水道事業へのアセットマネジメント手法の導入を行っています。
 導入にあたっては、平成17年度に日本下水道事業団との共同研究を開始し、平成19年度にアセットマネジメント手法を用いた中長期計画を策定しました。それを基に下水道長寿命化計画の策定、変更、下水道再構築基本計画の見直し検討などに取り組んでいます。
 下水道施設の状況を客観的に把握・評価し、中長期的な視点に立って施設の機能、コスト、リスクのバランスの最適化を図ることが下水道アセットマネジメントの定義です。
 導入によるメリットは、サービス水準を保持したまま事業費を抑制、平準化する施設の計画的更新が可能となったこと、健全度という客観的指標により、取り組みの必要性、妥当性について透明性が高くなったこと、他事業の計画立案におきましても、効率的な実施時期の想定が可能となったことの3点があげられ、50年間の支出費用は約10%の削減を見込んでいます。
 一方、デメリットとしては、予算制約が厳しいほど先送りさせた施設のリスク増加やデータベースの改訂作業に労力がかかる等があげられます。
 課題や今後の展開について、平成25年度より日本下水道事業団とワーキンググループを設置し、これまでの効果検証、改善及び計画の見直しを行うこととしています。
【所感】  
 本市の課題は、下水道施設の状態を客観的に捉える指標を備えていないことから、耐用年数を固定し、3年おき、5年おきといった期間で区切る定期的な保守点検がコストを最小にするものとなっているのかどうかを判断する基準がないことです。
 静岡市の修繕費推移予測では、初年度に莫大な修繕費が必要であり、中長期的にコストを最小とする予算が、全体予算の制約の中で獲得できておらず、結果としてリスクの増大が課題となっています。
 本市で同様の手法を導入することは財政規模的にも厳しいとも思われます。当面は施設の長寿命化計画の策定を踏まえ、今後の動向に注視しつつも、アセットマネジメント手法の導入など、客観的指標・計画の確立、それに合わせた予算についても注視していかなければならないと感じました。

視察風景 視察風景

 

○静岡県掛川市:浄化槽市町村整備推進事業について
【内容】
 掛川市で平成17年より、県下で初めてとなる浄化槽市町村整備推進事業の取り組みを開始しました。19処理区の計画のあった農業集落排水事業を事業実施の見込める4処理区のみに縮小し、「公共下水道事業計画区域」、「農業集落排水事業計画区域」、「コミュニティープラント、団地下水」、「浄化槽整備計画区域」からなる、新生活排水処理施設整備計画を平成15年に策定し、そのうち、浄化槽整備区域において、個人設置である浄化槽設置整備事業と市町村設置の浄化槽市町村整備推進事業に取り組み、農業集落排水事業計画から外れた区域への代替案として浄化槽市町村整備推進事業が選択されました。
 環境省による浄化槽市町村整備推進事業の実施要件は、浄化槽の適正な維持管理を確保するために住民等の協力体制が整っていることがあげられます。掛川市では平成3年に制定した生涯学習まちづくり土地条例に基づき、地域の土地利用計画について、住民と地権者が中心となってまちづくり計画を策定し、市と協定を結び、住民と行政が協働で規制・誘導を行うこととし、条例の適応範囲を平成6年に汚水処理にも拡大しています。
 この条例に基づく協定の締結には地区内に居住する住民の80%以上の同意が必要であり、非常に高いハードルとなっていますが、7計画区域の内、3地区で事業を完成し、事業実績としては平成17〜24年度までで1,043基整備されています。また、個人分担金は10%とのことでした。
【所感】
 設置浄化槽の処理性能については、通常処理型に比べ高性能である高度処理型を選択することで、市設置型に付加価値をつけており、処理水(放流水)の水質という点では、浄化槽の高度処理の方が下水道よりもきれいになっているという現実もあります。
 市町村設置型事業の長所・短所については、メリットとしては、維持管理の向上があり、デメリットとしては、使用料金未納時への対応や使用料と維持管理費との差額負担(市の負担増)が考えられます。
 山口市汚水処理施設整備構想が見直され、計画されていた浄化槽市町村整備推進事業が取り下げられている状況ですが、市の財政、市民の個人負担軽減の面、環境面、さらには早期の事業効果という時間的な面からも、本市における早期の取り組みが必要であると強く感じました。

視察風景 視察風景

 

○三重県津市:再生可能エネルギーの取り組みについて
【内容】
 津市地域新エネルギービジョンや津市環境基本計画において、環境への負荷の少ない新エネルギーの利用促進が掲げられ、各家庭へのシステム設置を進めるための支援制度として、太陽光発電と小型風力発電を補助対象した津市新エネルギー利用設備設置費補助制度を導入しています。
 太陽光発電システムへの補助は平成22年度までは個人住宅への設置のみを対象としていましたが、新エネルギー利用設備の普及促進及び導入量の更なる拡大を図るため、平成23年度から共同住宅、事業所及び自治会集会所を対象に加えました。平成22年度までは一律6万円の補助額でしたが、23年度からは1万円/kw(上限10万円)に変更し、24年度からは自然増加が見込まれる5kw未満の発電設備は補助対象外とし、普及の進んでいない5kw以上を補助対象としました。
 自治会集会所の補助額については、災害時等における地域住民の一時避難場所であり、有事の際の非常用電源としての活用も見込まれることから、自治会への負担を減らすため補助金額を7万円/1kwと手厚くしました。
 小型風力発電システムについては、実績はないとのことでした。
 民間による大型の風力発電施設が現在51基あり、増設も検討されているとのことです。市でも風力発電を行っていましたが、昨年民間に売却しています。保証期間の10年が過ぎ、消耗品の交換費用がでてきた等が理由でした。
【所感】
 5kw未満の太陽光システムを補助対象外としたことに対しての苦情等はほとんどなかったとのことです。
 本市では住宅用太陽光パネル設置に対する補助は発電量1kwあたり1万円(上限4万円)であり、新エネルギーの普及に向けて津市のような集会所への手厚い補助制度や個人に対しての補助金額の見直しも必要でないかと感じました。
 しかしながら、新エネルギー対策は国の政策に左右されるところも大きく、地域特性等も踏まえ慎重な取り組みも必要と考えます。
 大型風力発電においては、低周波による野生動物の生態変化については特に認められていないとのことですが、自然保護団体から、増設中止を求めて「抗議書」が出されており、今後の動向が注目されます。

視察風景 視察風景

 


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