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議会の活動

委員会行政視察報告

平成26年度 経済建設委員会行政視察報告(11月18日〜20日)

1 参加委員
委員長 右田芳雄  副委員長 宮川英之
委 員 藏成幹也、馬越帝介、氏永東光、山下 宏、桜森順一、大田たける、部谷翔大

2 視察月日
平成26年11月18日(火)〜20日(木)

3 視察先及び視察内容
京都府南丹市 植物工場について
・兵庫県姫路市 姫路駅周辺地区総合整備事業について
・島根県邑南町 A級グルメ立町について

4 視察目的
・農業従事者の減少、農業生産額の低下が続く中、経済産業省や農林水産省が建設の支援を推進する植物工場について、課題や今後の方向性について先進事例を調査するため。(京都府南丹市)
・新山口駅北地区重点エリア整備の先進的な事例として、整備の方策や課題等について現況調査を行い、高次都市機能の導入等の取り組みの参考とするため。(兵庫県姫路市)
・地産地消や6次産業化による取り組みについて現況調査を行い、取り組みの参考となる先進的な事例を調査するため。(島根県邑南町)

5 視察概要
京都府南丹市 植物工場について
〔内容〕
 農業公社が植物工場を運営する全国的にも珍しい事例であり、業務は植物工場の運営実績がある農事組合法人に委託しています。
 この植物工場での生産品はサラダ菜、リーフレタス、フリルレタスで、日産1,000株の生産規模であり、直販などの経営努力により年間売り上げは3,800万円の収支均衡となっています。
 植物工場の利点としては、

 ・工場内は完全滅菌で無農薬による栽培が行われており、天候に左右されず、路地野菜に比べ2、3倍の早さで一定品質の安定した収穫ができる。
 ・立体的な配置により、土地を2倍程度有効に活用できる。
 ・高齢者・障害者の雇用拡大が期待できる。

といった点が挙げられます。
しかし、課題も多くあり、

 ・1億円を超える初期投資がかかる。
 ・月70万円の光熱費がかかる(LED化で3分の1になる)。
 ・品種が限定的であり、全国的に葉物商品が多い。しかし、葉物商品は単価が安価であるため、路地野菜との競争では不利である。
 ・毎日安定して生産されるので、安定した販路の確保が必要。しかし、路地野菜との競争もあり、その上、完全チルド輸送のため輸送コストが高く、販売先もある程度限定されてしまう。収穫後2、3日しかもたないので売れなければ即廃棄となる。
 ・コンピュータ制御のため、雇用の場としては小規模である(南丹市は10人)。
 ・当初の国の試算は、100%稼動・生産・収穫でロスを考慮していないため、生産ロスや売れ残り廃棄なども経営を圧迫する。
 ・野菜価格の低迷、固定資産税の宅地並み課税、電気料金の値上げなどの厳しい経営環境。

などが挙げられます。

〔所感〕
 最先端の取り組みであり、将来大きな発展を遂げる分野であるかもしれませんが、現状の植物工場はかなりの努力をしても出資の全額回収は困難であり、民間食品メーカーのような生産から商品化まで一体となった生産体制づくりであったり、生産品目の選択、流通コストの削減等の方策、また、国等の支援が必要であると思われます。
 しかしながら、近年LEDを利用した植物工場や、生産効率を向上させる技術の開発も進められており、引き続き注目されます。今後の経緯を見つつ、農業政策提言の参考にしていきたいと考えます。




○兵庫県姫路市 姫路駅周辺地区総合整備事業
〔内容〕
 姫路市では、姫路駅周辺地区総合整備事業「キャスティ21」として、エントランスゾーン、コアゾーン、イベントゾーンと目的別にゾーニングをして姫路駅周辺地区の整備を進めています。
 エントランスゾーンは、JRや民間バス会社とともに、交通結節点としてバスターミナル等の整備を進めています。また、姫路市の新しい顔にふさわしい緑と潤いのある景観形成と、ときめきと安らぎを感じる空間配置を図る計画のもと、展望台や水と緑の広場等の設置が導入されています。
 コアゾーンは、民間主導により整備を進め、魅力ある商業施設や付加価値の高い都市的サービス産業の立地を図ることとしており、都市型ホテル、シネマコンプレックス、専門学校等が整備される予定です。
 イベントゾーンは、先端技術を初めとする学術研究や新技術等の展示機能、国際的・広域的な情報交流を促進するコンベンション機能、観光支援や交流円滑化支援機能を導入することとしており、メッセコンベンション施設や文化交流施設等が整備される予定です。施設の整備コンセプトとして、成長戦略手法「MICE」を重視しています。
 計画に当たっては、「コアゾーン等整備検討懇話会」や「イベントゾーン基本計画検討懇話会」を組織し、学識経験者、各種団体関係者、市議会議員とともに、市民公募委員も構成員として参加しています。
 全体の整備は平成28年度完了予定であり、駅前広場の整備は完了しており、ガーデンやイベント広場など市民の憩いの場となっています。

〔所感〕
 姫路市ではまちの機能、景観を大幅に変える大規模かつ大胆な整備が行われています。それぞれのゾーンの方向性や、市と民間事業者の役割分担が明確に定められているため、計画がわかりやすく、また、民間の活力が感じられるものでした。
 エントランスゾーンでは、駅前広場から世界遺産の姫路城が望めるだけでなく、施設デザインにも城を感じさせる演出があり、交通結節点機能にとどまらず、観光との連携も図られていました。イベントゾーンの整備コンセプトにおいても、交流と観光をセットにした都市・地域成長戦略「MICE」推進を図るとしています。
 本市においても、新山口駅北地区重点エリア整備事業が進められています。規模は大きく違うものの、姫路市の整備に対する考え方・手法は、県央中核都市を目指す本市にとって大いに参考にすべきと思われます。
景観整備や都市機能のあり方、民間活力の活用など、今後の提言に生かしたいと考えます。




○島根県邑南町 A級グルメ立町について
〔内容〕
 邑南町では、中山間地域における少子高齢化、地域産業の低下に伴う雇用機会の減少などに対処するため、「A級グルメ立町」と「日本一の子育て村構想」を核としたまちづくりが推進されており、産業振興の推進と人口定住促進にセットで取り組んでいます。
 「A級グルメ立町」とは、地場産品を使った邑南町でしか味わえない食と体験を表す造語であり、産直市の開設、食品ブランド認定制度、インターネット通販サイトの開設、地産地消イタリアンレストランの開設、総務省の地域おこし協力隊事業を活用した「耕すシェフ」の育成・起業支援など、様々な取り組みがなされています。
 もともと邑南町は合併により誕生した新しい町であり、邑南町の知名度は当初ゼロでした。交流人口を増やし、定住者を獲得していくためには、まず町の知名度を上げることが先決であるとの考えから、その方策として地域の特色を生かした「A級グルメ立町」への取り組みを始めています。
 特に「耕すシェフ」の制度は、レストランで使用する食材を自ら栽培し、調理する起業家シェフの育成を行うユニークな制度で、育成拠点である地産地消レストランは外貨獲得の場であると同時に、地域内消費を促進させ、半農半X(エックス)(兼業就農)の推進を図る上で有効な手段として機能しています。
 徹底した情報発信を行い、メディアの露出も増加、番組での紹介などで知名度も向上しており、平成25年には町人口社会増20人を達成しています。

〔所感〕
 本市においても、中山間地域は広く存在し、少子高齢化、地域産業の低下に伴う雇用機会の減少などは重要な課題です。
 邑南町の取り組みは、過疎債ソフト事業や総務省の地域おこし協力隊制度、起業者定住促進モデル事業などをうまく活用してまちづくりに成功している独創的な事例であり、優れたモデルケースです。雇用創出、定住促進、観光振興を目的とした「邑南町農林商工等連携ビジョン」を策定し、産業振興の推進と人口定住促進を一体として取り組み、一定の成果を出している特筆すべき施策であり、本市においても農業を初めとした地域産業の課題、人口定住、起業化支援などを結びつけて施策を展開していくことは非常に重要であると思われます。
 本市の課題を整理した上で、こうした取り組みについて大いに参考にしていきたいと考えます。





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